日本財団 図書館


 

006-1.gif

 

財団法人全日本剣道道場連盟会長
大会会長 松永光

ご挨拶

本日、ここに奥田文部大臣のご臨席を得て第三十一回全日本少年剣道錬成大会並びに第二十一回全日本選抜少年個人錬成大会が、五千人余の少年少女と数千人に及ぶご父兄を迎え、盛大裡に開催されますことは、私の喜びとするところであります。
三十一回の開催を思うとき、そこに歴史の重みを感じます。又、本大会を更に充実したものにする責任を痛感するものであります。本大会がこの様に永く続けてこられたのも偏に、文部省をはじめ関係各位のご支援の賜ものと心より感謝するものであります。
現在、我が国は経済においては世界でトップの位置を占めております。それに伴い国際社会での役割も大きくなっており、日本に対する期待も深まっています。その期待に応えるのは、人材であり人物であります。その事を思うとき日本を担っていくべき青少年の脆弱性を感じます。二十一世紀の世界における日本の責任を考えると、一抹の不安を抱くものです。青少年の心身の鍛錬の必要性及び徳育面の教育の重要性、更には創造性を強く感じるものです。そのためには厳しい剣道によっての錬磨こそ最も適切であると考えます。寒風の中の寒稽古、真夏の暑中稽古等の厳しさが、人間形成に役立つものと思います。今こそ、剣道の必要性と重要さが見直される時期にきております。道場主各位のこ尽力を願うものです。
本日は、一年間の修業で養った不動心と素晴らしい技を相手にそして自己に示す日です。精一杯素晴らしい試合をして下さい。短い試合時間ですが、永い間かけて修得した心と技を凝集し、それらを開花させて下さい。何事にも真剣に打ち込み努力する習性を得れば、皆様の今後の人生が必ず開ける事と思います。二十一世紀を担う少年少女の心身の向上と大きな夢を望みつつ今日の健闘を心より期待してやみません。最後に、平日にもかかわらず審判の労をお取りくださる先生方並びに大会役員として諸準備をしていただいた関係皆様のご協力に対し心から厚くお礼申し上げ、私のご挨拶と致します。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION